写真から一戸建ての建築CGパースを制作~ハピアガーデン千里古江台~
2016/11/08
写真出処:チラシ
空撮写真を平面の面積のマップとして3ds Maxに利用
今回は、一戸建て(ハピアガーデン千里古江台)の実物の写真を見本にして、CGパースを作ってみたいと思います。前添景の部分はずっと2Dで加えましたが、今回は新たな試しをしてみたいため、添景の植物は全部3Dの素材で入れました。
この物件はもう既に完成したものなので、事前準備としてグーグルアースで現場の様子や実際に建物と周辺環境の関係などを観察することで、今回の練習制作にはすごく役にたちました。
そして、現場の空撮写真をグーグルアースで保存し、XY軸の上に面積の参考として3ds Maxにオブジェクトの平面にCG制作のマップとして貼りつけます。
見本画像をバックグランドに読み込んでモデリングを行う
次は見本画像をバックグランドに読み込みます。読み込む方法は前の記事を参考してください。
→バッググランドに背景画像を読み込む方法
今回はカメラのアングルはそんなにこだわっていないので、あまり時間を掛けないようにして、見本のようなアングルになりましたらモデリングの段階に進みます。
建物のモデリングが立ち上がったら、添景の植物を入れます。
合成シーンはパソコンが重たくなるので置き換え機能で操作を軽く
使った植物のオブジェクトはポリゴン数が多くて、合成したシーンはかなりデータが重くなり、視点の回転や、オブジェクトの選択など作業がスムーズにできなくなり、パソコンが固まったりすることが予想できます。
これを防ぐため、今回は置き換えという機能を使ってみました。
置き換えはモディファイヤを使うと、レンダリング時やビューポート内で 1 つまたは複数のオブジェクトを他のオブジェクトにすぐに置換できます。置き換えオブジェクトは現在のシーンからインスタンス化したり、外部ファイルから参照することが可能です。
まず、ポリゴンの多いオブジェクトとポリゴンの少ないオブジェクトを用意します。位置を確定したら、オブジェクトを選択し、「置き換え」モディファイヤを適用します。
「シーンオブジェクトを選択」ボタンをクリックして、ビューポート内で選択したオブジェクトの代用オブジェクトをクリックします。
パラメータの下の表示選択に「レンダリング時」のチェックをはずします、そうするとレンダリングできた画像は元のオブジェクトの様子で計算され、シーンが軽く、作業しやすいです。
そして、設定が出来たら、一度レンダリングをしてみます。
←左側「レンダリング」 →右側「ビューボード」
問題がなさそうであれば、このようにほかの置き換えたいオブジェクトを設定し、次の作業に進みます。
モデリングやマテリアルがすべて出来上がったら、レンダリング画像を計算しましょう。計算した画像はなかなかいい感じだと思います。
植物の反射や光沢の数値は適度に設定するのが大切
ここで気をつけないといけないところは、植物の葉の反射や光沢の数値です。反射の強さと光沢のぼやけは違和感がないように適当な数値に設定します。
3Dで植物を設置した画像は、レタッチで添景を入れた画像より光の方向や影が自然な感じになるという長所がありますが、一旦調整しようとするときシーンを全部計算しなおさないといけませんので、作業の必要性を考え、やり方を選択しましょう。
これから計算した画像をPSでレッタチ作業します。
建築物のレタッチのポイントはガラスの反射と画面の立体感
添景はもう既につくりましたので、次に建築物のレッタチを行います。
ポイントはガラスの反射と画面の立体感を出すことです。
ガラスが自然に反射するため、モデリング上でカメラが映らないところにマップを張った板をガラスが反射できるところに配置しました。
それで、レッタチするときは色の調整と幅の影を入れたら鮮やかな効果が出ます。さらにサッシにフレアをつけるとゴージャスになります。
手前の植物は太陽光の方向で、影があまり見えなくなったから、仮の影を入れ、立体感を出します。
最後に右上のフレアで仕上げたら完成です。
↑ 完成後の建築CGパース
