和室のCGパースの作り方
2016/04/26
今回のCGパース作成では、和室の雰囲気と畳の質感をどのように表現するかをメインテーマとしてお話させていただきます。
複雑な案件ではありませんので、今回で一気に説明いたします。
CGパース作成の事前準備とモデリング
今回の見本画像を決めたら、まず初めに画像中の壁や床の線に沿って透視線を描き、透視点を見つけます。
そうすると、この絵は一点透視であるということがわかります。次に透視点を通る水平線を描きます。透視線を描いてある画像を3Dソフトのバックグラウンドに読み込みます。手順は過去の記事の「CGパースのケーススタディ~中国のあるダイニングレストランをデザイン~」参考にしてください。
背景を読み込んだら、先に正面にひとつボックスを作ります。次にカメラの設置をします。一点透視のため、カメラをボックスの正面におきますが、カメラのターゲットもカメラと同じ高さにして、目線を水平にします。透視を合わせながら、カメラの角度を少しずつ調整していきます。ボックスの外縁線により壁や天井などを作って、窓も設置します。カメラの左側から光が入っていますので、窓を設置する事も忘れないようにします。大体の形ができたら、家具などを作って入れます。
材質テクスチャとライティング
木の素材は多めに使われているため、壁紙みたいに貼り付けているように感じさせないよう、磨いた木の艶や、板と板の間にある隙間で素材の立体感とリアル感を出します。木材のバンプ(bump)は隙間の部分だけ凹ませて、数値は50くらいにします。艶感を出すために、Refl.glossinessの数値を0.9にして、鏡のように反射をぼかします。
そして、CGパースソフトを用いて、畳の素材の草の、天然の色変化を真似し、素材のリアル感を作ります。畳は特殊な並び方がありますので、ちゃんと見本画像を参考してテクスチャを配置します。木材と同じように、一枚一枚が並んでいるため、隙間の凹みで立体感を持たせて、バンプの数値を少し高く設定します。この絵の光源は主に左からなんですが、太陽光は右側にある正面向きの窓の外から入り込んだので、太陽の位置を先に置いておきます。
ここで注意しないといけないことは、外からの太陽光で影をきれいに床に落としたい場合は、その窓にガラスをつけたら、太陽光を弱くさせて、どうしても影が形にならないので、ガラスをつけいないように気をつけてください。太陽光を設置完了したら、左側の広々とした大きな窓からの光源は板ライトで大きい面積で照らせます。ここまで、一度レンダリングしてみながら光源の設置やテクスチャの数値など調整します。もし問題がなければ、本番のレンダリングをかけて、レンダリング画像を花と鉢植えを入れたり、グラデーションをつけたり、軽くレタッチしたら、完成です。
