CGパースのケーススタディ~中国のあるダイニングレストランをデザイン~
2015/10/21
インターネットで見つけた中国のインテリアデザインのサンプル写真を参考にし、作成したCGパースのデザインです。
(サンプルはこちらのサイトを参照しました)
このレストランはとても雰囲気がよく、若者がよくいく場所だそうです。
私もこのレストランの雰囲気を気に入り、この写真を元にCGパースを作ってみようと思いました。
まずはPhotoshopでデザインの下準備
3DsMAXを開く前に、先にPhotoshopを使って透視図法の消失点の位置を決めます。この手順は作業の進みやカメラの調整に役に立ち、画像のように線を引いたら、すぐ見つかりますので簡単ですが、デザインを行う上で重要なステップになります。写真の解像度が低いと、3DsMAXに読み込んでモデリングのときによく見えない場合がありますので、注意が必要です。
Photoshopで作った透視図を背景に読み込む
次は透視図の画像を3DsMAXの背景に読み込みます。
手順は以下の通りです。
1.画像をバックグランドとして入れるビューを選ぶ
2.画面の上にある「ビュー(V)」のボタンを押す
3.ビューボート設定のバックグランドを選択する
4.ファイルを使用という選択のチェックを付ける
5.下にある「ファイル…」ボタンで画像を読み込む
これで画像が読み込む手順は終了です。
この背景画像を読み込んだビューは、あとでカメラのビューに変更します。
モデリングの前準備
画面が難しいアングルではなく、テーブルの並び方もシンプルですのでカメラの配置も予想以上に早くできます。このアングルから見ると、左側の壁の面積は右側より広いですので、最初に適当なボックスで両面の壁を作りました。そしてカメラを入れた後、背景画像を読み込んだビューをカメラのビューにします。先に画面の水平線とカメラの目線を合わせる必要がありますが、手順としては壁の位置を見ながら、カメラのターゲットとカメラ自体の高さを両方ともちょっとつづ調整していきます。
次に水平の位置を決めましたら、背景画像の透視図と先程作った壁の透視を合わせます。やりやすくするため、F3を押して画面をワイヤーフレームの状態に切り替えます。
見本画像はカメラで撮影した写真画像ですので、そのカメラに設定されたレンズの数値の影響を受けます。この段階ではカメラの位置だけではなく、右側にあるパラメータで、カメラの数値を同時に調整しなければいけません。画像によってはすぐに設定できる場合もありますが、大抵大幅に時間が必要です。たまに一日がかりでもできず、ムカついちゃった場合もあります(笑)
モデリングとライティングのコツ
今回CGパースのモデリングの一番手間かかったのは椅子のデザインです。
このようにオブジェクトには曲線が多く、金属感が合わさった椅子を作るとき、台湾の屋台によく見る「安っぽいプラスチック製の椅子」になりやすいので、気をつけないといけません。ですのでこの部分は時間をかけて材質の調整を行う必要がありました。
次に画面は逆光のため、室外の太陽光の配置や、室内のライトの調整などライティングの部分も結構苦労しました。
一番手間かかったのは天井から垂れている、室内の主要照明とするライトです。
天井から垂れているため、ライトはVrayIESlightを使用しました。一番適当な配光質が記録されているIESファイルを見付けるまで、何回も試す必要がありました。
画面の雰囲気の演出に影響するのは光の明度だけじゃなく、色と物体の反射も重要なので注意しながら作り込んでいきます。
ライティングを出来たら、レンダリングの品質を高く設定して、完成画像をレンダリングします。レンダ画像を保存して、Photoshopでレタッチのステップに入ります。
レタッチの部分は室内の光を細かく調整し、植物の素材に光が真上から当たる効果をかけます。植物の素材のレイヤーの上に、新しいレイヤーを作成し、レイヤ-をオーバーライトやソフトライトなどの効果を設定してデザインしていきます。
次にレイヤーマスクで範囲を決めて、局部に明度が高い黄色を塗ることで光が当たっている感じを演出できます。植物の面積は多くありませんが、違和感を出さないよう、丁寧に配置しました。
