光と影で距離感を表現 - アマンジオホテルのレストラン
2015/09/06
こちらはインドネシアにある「アマンジオ」というホテルのレスランの一隅の写真をベースとしてモデリングから作った作品です。
外側から柱の間を通って、レスランを照らした光が天井の大理石と床の滑らかな表面を輝かせ、またレストラン内に広がる明るい空気感がこの絵の魅力的なところだと思います。
実際にはまずライティグするときにモデリングの形に合わせ、光の照射する一番良いアングルを探し出すまで、何回も設定とテストの繰り返しました。
画面の手前にあるテーブルと椅子は主役なので、家具の繊細な金属光沢を表現することを重視していました。
そして反射のぼかしの量と当たる光の強さの数字を何度もテストを繰り替えして調整を行っていきました。
滑らかな質感だけじゃなく、周りの柱と一部の床の素材は肌理が粗い石なので、丁寧にテクスチャを作っていきます。
手前~右側にかけては明度を上げ、向こう側に行くにつれて明度を落としていきます。床の奥行きを表現するには、このようなグラデーションの技法が欠かせません。
最後に背景、つまり建築物の外側の部分は強い太陽が輝いてる昼間の雰囲気を出すため真っ白にし、添景の植栽も彩度を下げ、明度を上げて距離感を表現しました。
光と影を忠実に再現することで、このように空間に奥行きを表現することが可能となります。
